【セミナー参加報告】The Global Forum for Responsible Recruitment

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一般社団法人ザ・グローバル・アライアンス・フォー・サスティナブル・サプライチェーン(ASSC;アスク)は、2019年7月9日から2日間、バンコクにて、Leadership Group for Responsible Recruitment、IHRB、Humanity United、IOM、Migrant Forum for Asiaの共催で開催された「The Global Forum for Responsible Recruitment」(以下、本フォーラムという)に参加致しました。弊団体からは、和田理事が参加し、世界各地から集った各セクターのリーダーと意見交換をしてまいりました。

 

責任ある雇用に関する企業イニシアチブであるLeadership Group for Responsible Recruitmentは、2026年までに移民労働者が支払う採用手数料の無料化達成に向けて、雇用主が採用手数料を支払うという原則(以下、手数料支払原則)に基づいて活動していることが報告されました。この目標を設定してから3年が経過しているものの、手数料支払原則への転換が進んでいないのが現状であり、優良事例は出てきているにも関わらず、企業セクター全体には浸透していない状況にあることから、具体的な行動の必要性と各国の政策を超えた取組が必要であると強調されました。

 

また、Migrant Forum for Asiaは、移民労働者の声こそが、法令違反などの不法行為をなくすことや、施策を確立するためのメカニズムに直接的に貢献できる唯一のプレイヤーだとして、移民労働者とのコミットメントや対話を通じて、移民労働者に関わる課題の障壁を克服することができると報告しています。これは、国際労働組合連合事務総長の声明で強調された、労働組合の基本的役割と結社の自由と団体交渉権にも同調した内容でもありました。

 

ここ数年の進歩として、多くのグローバルブランドが手数料支払原則の採用を目指していると報告がなされました。その一例として、NIKEは自社の価値を尊重し、同時に「レスポンシブルリクルーメント」のメリットを享受するために、自社ブランドの強みを活かさなければならないという事を認識しています。そうすることで、全ての人にとって平等な世界を作り出せるとの考えを報告していました。また、移民労働者、ブランド、派遣会社、雇用主等が、「レスポンシブルリクルーメント」の重要性を理解して取組む事によって、レバレッジを拡大し、手数料支払原則を世界標準として確立することが出来るとしました。

 

Humanity UnitedとOpen Society Foundationsからは、移民労働者の救済プロセスを促進する為に議論を進めていると報告がありました。ETIの苦情処理フレームワークを基本として議論が進められ、フレームワークを導入するだけでは十分ではなく、移民労働者がそれらを理解して、確実に使用する為の施策が必要だと報告しています。尚、苦情処理フレームワークが使用されるには、移民労働者からの信頼は不可欠な要素であるとしています。

 

最後に、本フォーラムは移民労働者からの報告を受けて活発な議論が行われたのが特徴的でした。フォーラムは、移民労働者の言葉を引用しながら幕を閉じました―「移民労働者はただ尊厳を持って人間として生きたいのです」「移民労働者は安全かつ健康的に母国に帰ることを望んでいます」「女性の移民労働者が特定のリスクに直面しているという事実を認識してほしい」。こうした当事者の“声”を認識して、移民労働者に関わる問題に対して、継続的な議論と活動を行うべきだと強調されました。

 

ASSCは、移民労働者(外国人労働者や技能実習生を含む)に関わる諸問題に行動を起こすことが、世界におけるサスティナビリティ活動の潮流であると改めて認識し、課題の解決に導く活動に一層取り組んでまいります。

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